花火が生きがいの父へ

花火模様のワンピース

花火が生きがいの父へ、

花火大会の中止が続いてがっかりしている気持ちを明るくしたくて、子供のワンピースを作りました。

生地はKOKKA
型紙はnunocoto fabricさんです。
https://book.nunocoto-fabric.com/3895

課題で頭いっぱいになりがちだったので
今回は細かいことは気にせず、楽しむつもりで制作しました。

花火の思い出

長くなってしまいますが、花火のエピソードを。。。

私は生まれてから25歳までの間
三大花火の一つ、長岡花火の街で育ちました。

今でこそ観光客が沢山集まる大会ですが
昔は今ほど観光客が多くなく、自由に土手に上がり
家族と楽しんでいたことを覚えています。

そんな長岡花火を一気に有名にしたのが
2005年から始まった復興祈願花火「フェニックス」です。

フェニックス花火は、2004年の10月
長岡の街を襲った中越大震災からの復興を祈願して打ち上げられます。

震災当時は、高校生だった私も自宅で被災しました。

突然の強い揺れと共に、電気が消え
部屋のものがめちゃくちゃに吹っ飛んできました。

大地震がまだ珍しかった当時、いったい何が起きたのか？？
状況が飲み込めないまま外へ逃げ出し、そのまま避難所での生活になりました。

父、花火にはまる

翌2005年
中越大震からの復興を祈願して、長岡花火の中に
はじめて復興祈願花火「フェニックス」が打ち上げられました。

震災後にラジオ局へリクエストが多く寄せられた
平原綾香のジュピターの曲に合わせて

視界に入りきらないくらいの、空一面の素晴らしい花火。

地震の怖かった思い出、避難所で不安だった事、色んなことが思い出されて涙が出ました。

それからというもの、我が家
特に父は、すっかり長岡花火の大ファンに！

(ご存知ない方も、是非音楽や歓声が付いている動画をyoutubeで探してみてくださいね。コロナが終息したら、本当は会場まで見に行って欲しい☺️)

観光客が増え、場所取りは大変になりましたが
なんとかチケットを入手して、必ず会場まで観に行きました。

私たち家族にとって宝物のような時間でした。

どうしても観たかった花火

6年前、その年も恒例の長岡花火を間近に控えた夏

花火一番が大好きだった父が、心筋梗塞で突然倒れました。

一命を取り留めたものの、
心臓はボロボロで、沢山の管に繋がれた状態の父。

先生は繰り返し、死ぬギリギリのところまでいった、奇跡的に助かった　と言っていました。

父は弱々しい声で

「先生〜長岡花火は見に行けますか？」

「なんとか行かせて〜どうしても観たい」

元の生活に戻れるかもわからない程、心臓にダメージを受けているのに、言うことはそれかい、、、😭

呆れるくらい、そればかり言っていました。

花火を楽しめる日が来ることを願って

今では、弱った心臓と相談しながら
どうにか花火を観に行けるまで回復した父ですが

コロナの影響で、2020年の花火が中止になり
今年2021年も中止が決まりました。

生きがいの花火を観れなくて可哀想な父。

鮮やかな花火柄のワンピースで
孫が遊びに行くよ！

ちょっとでも明るい気持ちになりますように。

また皆で花火を楽しめる日が来ることを願って。